公式情報確認日:2026年9月5日関税額は事前確定が困難です。
2026年10月1日以降、日本からEUへ発送する一部のeBay取引では、DDP(関税・税金などをセラー側で処理する配送条件)が必須になります。対象を間違えると、発送方法の選び直し、費用の見積もり直し、購入者への案内や利益計算に影響します。
この記事では、eBay公式の最新案内をもとに、対象注文の判定、Shipping Policyの点検、配送会社への確認、発送前チェックまでを1本にまとめます。結論からいうと、配送先・取引日・送料を除く商品価格の3点を最初に確認し、対象ならDDPに対応する配送サービスだけを使います。
重要:今回の要件は、2026年10月1日(米国太平洋時間。日本時間では同日16時以降)に成立した取引から適用されます。発送日ではなく取引日が基準です。eBay Japanはこの変更を一時的な措置として案内しているため、発送前に必ず最新の公式情報も確認してください。
結論:EU向けDDP必須の対象を表で確認
eBay Japanの公式案内で確認できる条件は次のとおりです。1つだけを見るのではなく、上から順に照合してください。
| 判定項目 | DDP必須になる条件 | 間違えやすい点 |
|---|---|---|
| 発送元 | 日本 | 他国発送の条件をそのまま当てはめない |
| 配送先 | EU加盟国27か国 | UK、ノルウェー、スイスなどはEU27か国に含まれない |
| 取引日 | 2026年10月1日の適用開始以降 | 発送日ではなく取引成立日で判断する |
| 価格 | 送料を除く商品価格が150ユーロ以下 | 150ユーロを含む。送料は価格判定から除く |
| 配送方法 | DDPに対応するサービス | SpeedPAKを含む全キャリアが要件の対象 |
送料を除く商品価格が150.01ユーロ以上の場合、eBay公式案内ではDDUでの発送が可能とされています。ただし、通関時の請求や配送条件は注文ごとに異なるため、配送会社の条件と購入者への案内を確認してください。

EU向けDDPを判定する手順
注文を開いたら、次の順番で判定します。途中で対象外になっても、その注文に使う配送会社や通関条件の確認は必要です。
- Ship to(配送先)がEU加盟国か確認する
- 注文成立日時が適用開始以降か確認する
- 送料を除く商品価格が150ユーロ以下か確認する
- 3つとも当てはまれば、利用する配送サービスがDDPに対応しているか確認する
- DDPで処理される費用を見積もり、利益が残るか確認してから発送する

EU加盟国27か国
対象は、オーストリア、ベルギー、ブルガリア、クロアチア、キプロス、チェコ、デンマーク、エストニア、フィンランド、フランス、ドイツ、ギリシャ、ハンガリー、アイルランド、イタリア、ラトビア、リトアニア、ルクセンブルク、マルタ、オランダ、ポーランド、ポルトガル、ルーマニア、スロバキア、スロベニア、スペイン、スウェーデンです。
ヨーロッパの国でも、UK、ノルウェー、スイス、アイスランドなどはEU27か国には含まれません。「ヨーロッパ向けだから対象」とまとめず、配送先の国を1件ずつ確認します。
米国向けDDPルールと混ぜない
eBayには米国向けの配送要件もありますが、EU向けとは開始日、配送先、価格条件が異なります。米国向けの価格基準や配送手順をEU向けへそのまま流用すると、判定を誤る原因になります。
| 確認項目 | EU向け | 実務上の注意 |
|---|---|---|
| 対象地域 | EU加盟国27か国 | UKは対象外 |
| 新要件の適用開始 | 2026年10月1日 | 日本時間では同日16時以降、取引日基準 |
| 商品価格 | 送料を除く150ユーロ以下 | 150ユーロを含む |
| キャリア | SpeedPAKを含む全キャリア | 実際に使うサービスのDDP対応を確認する |
米国向けを含めた全体の違いは、eBay DDP義務化対応ガイドで確認できます。本記事ではEU向けの注文判定と準備に絞ります。
Shipping Policyを安全に点検する手順
Shipping Policy(配送ポリシー)は、送料、配送地域、配送サービスなどをまとめて出品へ適用する設定です。対象出品が古いポリシーのままだと、受注後に想定していた配送方法を使えない可能性があります。
ステップ1:EUへ発送するポリシーを棚卸しする
Business Policiesから、EU加盟国を配送対象にしているShipping Policyを一覧にします。ポリシー名だけで判断せず、実際の配送地域とサービスを開いて確認してください。
ステップ2:利用予定の配送サービスを確認する
表示される配送サービスが、対象取引でDDPを扱えるか確認します。「国際配送に対応している」ことと「DDPで発送できる」ことは同じではありません。契約条件、受付条件、送り状作成画面、費用の請求方法まで確認します。
ステップ3:対象出品との紐付けを確認する
正しいポリシーを作っても、対象出品へ紐付いていなければ反映されません。EUへ販売する既存出品を抽出し、Shipping Policyを確認します。一括変更する前に、少数の出品で表示と配送条件を確かめます。
ステップ4:購入者側の表示を確認する
出品ページで配送先をEU加盟国に切り替え、配送可否、配送サービス、送料、到着予定などを確認します。ログイン状態や配送先によって表示が変わるため、管理画面だけで完了と判断しません。
ステップ5:変更記録を残す
変更日、対象ポリシー、確認した国、配送サービス、確認者を記録します。制度やキャリア条件が変わったときに、どの出品を見直すべきか追跡しやすくなります。
一括変更の注意:条件が違う商品まで同じShipping Policyへまとめると、サイズ・重量・販売価格に合わない配送方法が適用されることがあります。まず代表商品で確認し、対象を分けてから反映してください。
配送会社へ確認する5項目
eBayの要件を理解していても、利用する配送サービスがDDPを受け付けなければ発送できません。発送前に次の5項目を確認します。
- 配送先の国と商品種別でDDPを利用できるか
- 関税・税金・通関関連費用を誰へ、いつ、どの方法で請求するか
- 送り状や電子データで必要な項目は何か
- 禁止品、制限品、原産国や商品説明の追加要件があるか
- 配達不能、返品、通関保留になった場合の費用と対応方法
SpeedPAK Economyを候補にする前の条件確認はSpeedPAK Economyの選び方、ラベル作成前の注文・申告情報の照合は発送前チェックへ進んでください。画面操作はCPaSS公式発送手順で確認します。実際の対応国や利用条件は、各サービスの画面と公式案内を優先します。
DDP費用を含めて利益を確認する
DDPでは、購入者が配達時に突然費用を請求されないように、セラー側で関税・税金などを処理します。ただし、必要額は商品、原産国、分類、申告内容、配送先、配送会社の取扱条件などで変わるため、関税額を出品前に完全に確定するのは困難です。
固定の率を全商品へ当てはめるのではなく、次の項目を注文ごとに積み上げます。
| 項目 | 確認する場所 | 計算時の注意 |
|---|---|---|
| 商品原価 | 仕入れ記録 | 付属品や検品費用も含める |
| 国際送料 | 配送会社の見積もり | 実重量と容積重量を確認する |
| eBay関連費用 | 注文・料金画面 | 手数料の初期点検はざっくり約20%を目安にする。公式一律料金や総費用上限ではなく、送料・関税などは別に確認する |
| 関税・税金等 | 配送会社・通関案内 | 事前確定が困難。固定率で断定しない |
| 通関・取扱費用 | 配送サービスの料金表 | DDP固有の手数料や最低料金を確認する |
| 為替変動 | 決済・入金時の情報 | 見積もり時と入金時の差を考える |
利益が残らない場合は、販売価格、配送地域、商品構成、配送サービスを見直します。購入後に一方的な追加請求をするのではなく、出品前の価格設計で吸収できる状態を作ることが重要です。

受注から発送までの実務フロー
- 注文条件を保存:配送先、取引日時、商品価格、送料、商品情報を確認する
- 対象判定:EU27か国・適用開始以降・送料を除く150ユーロ以下の3条件を照合する
- 配送サービス確認:対象国・商品でDDPを利用できるか確認する
- 費用確認:送料、eBay関連費用、関税・税金等、通関費用を見積もる
- 送り状作成:品名、価格、数量、原産国などを正確に入力する
- 最終照合:DDP指定、配送先、商品情報、費用負担の設定を確認する
- 発送・追跡:受付結果を保存し、期限内に追跡番号をeBayへ反映する
- 配送監視:通関保留や配達不能がないか追跡し、必要なら早めに対応する
DDP・DDU・FOBなどの用語が混ざる場合は、eBay貿易用語の完全解説で意味を確認してから送り状を作成してください。
よくある失敗と修正方法
| 失敗 | なぜ起きるか | 安全な修正 |
|---|---|---|
| 発送日で対象を判断する | 制度開始日と発送作業の日を混同する | 注文成立日時を確認し、取引日基準で判定する |
| UKもEU対象に入れる | ヨーロッパとEUを同じ範囲だと考える | 配送先をEU27か国リストと照合する |
| 送料込みで150ユーロを判定する | 注文合計だけを見る | 送料を除く商品価格を確認する |
| SpeedPAKだけの変更だと考える | 以前の移行案内だけを読む | 2026年9月1日更新の総合案内を優先する |
| DDP非対応サービスで発送する | 国際配送対応だけで判断する | 利用するサービスのDDP受付条件を配送会社へ確認する |
| 固定の関税率で価格を決める | 商品・原産国・配送条件の差を省略する | 注文条件と配送会社の見積もりで個別に確認する |
| 購入者へ二重に請求される | DDP処理や配送データの連携に不整合がある | 受付記録を保存し、請求内容を確認して配送会社へ照会する |
通関保留、追加請求、返品などが起きたら、注文番号、追跡番号、送り状、受付記録、請求明細、購入者との連絡を保存します。感覚で原因を決めず、eBayと配送会社のどちらへ確認する問題かを切り分けてください。
購入者へ伝える内容
購入者への案内は、配送条件と実際の注文に合う内容だけを送ります。すべての注文へ同じ文章を貼り付けるのではなく、少なくとも次を確認します。
- DDPで発送すること
- 通常は関税・税金などをセラー側で処理する配送条件であること
- 配送先情報と電話番号など、キャリアが必要とする情報に不足がないこと
- 到着予定は確約ではなく、通関や配送状況で変わる可能性があること
英語での案内例は、eBay関税を購入者へ説明する英語テンプレートにまとめています。EU向け・米国向け・DDU対象を区別し、注文条件に合う文面だけを使ってください。
よくある質問
Q1. 2026年10月1日より前に売れた商品を、10月1日以降に発送すると対象ですか?
今回の新要件は発送日ではなく取引日が基準です。適用開始前に成立した取引は、新要件の対象として扱うのではなく、その注文時点の条件と配送会社の案内を確認してください。
Q2. 商品価格がちょうど150ユーロの場合はDDP必須ですか?
はい。eBay公式案内では、送料を除く商品価格が150ユーロ以下であり、150ユーロを含むと説明されています。
Q3. 商品価格が150.01ユーロ以上ならどうなりますか?
eBay公式案内では、送料を除く商品価格が150.01ユーロ以上ならDDUで発送可能です。実際に利用できるサービスや購入者への案内は、配送会社と注文画面で確認してください。
Q4. UK向けも今回のEU向けDDP必須化の対象ですか?
いいえ。UKはEU27か国に含まれないため、今回のEU向け要件の対象外です。ただし、UK向けに別の通関・税務・配送条件がある可能性はあるため、対象外だから確認不要という意味ではありません。
Q5. SpeedPAK以外ならDDUで発送できますか?
2026年10月1日以降に成立した対象取引では、SpeedPAKを含む全キャリアでDDPが必要です。ただし、SpeedPAKでは対象商品のEU向けDDPはすでに必要です。2026年10月1日は全キャリアへ広がる基準日であり、SpeedPAKの開始日ではありません。2026年9月1日更新のeBay Japan総合案内を優先してください。
Q6. 関税や税金はいくらかかりますか?
商品、原産国、分類、配送先、申告内容、配送会社などで変わるため、関税額を事前に完全確定するのは困難です。固定の率で断定せず、商品情報を整えたうえで配送会社の見積もりと最新案内を確認してください。
Q7. DDPで発送したのに購入者へ請求が届いた場合はどうしますか?
購入者へ支払いを急がせず、注文番号、追跡番号、DDP指定が分かる受付記録、請求内容を確認します。そのうえで配送会社へ照会し、必要に応じてeBayサポートへ事実関係を共有してください。
まとめ:対象判定、配送サービス、利益の順に確認する
2026年10月1日以降に成立した、日本からEU加盟国27か国へ送る取引で、送料を除く商品価格が150ユーロ以下ならDDPが必須です。150ユーロを含み、UKは対象外です。
対象注文では、DDP対応の配送サービスを選び、Shipping Policyとの紐付け、関税・税金等を含む費用、送り状情報を確認してから発送します。関税額の事前確定は困難なので、固定率ではなく商品と配送条件に沿って確認してください。
eBay Japanは一時的な措置として案内しています。発送前には、eBay Japan「EU向け取引におけるDDP発送必須化のお知らせ」と、eBay Exportの英語原文を再確認してください。
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